こんな疑問に答えます。
本記事の内容は以下の通りです。
記事の内容
- 一次試験は全部で7科目。毎年8月頃に実施。
- 二次試験は筆記と口述に分かれる。
- 筆記試験は全部で4科目。毎年10月頃 に実施。
- 口述試験は10分程度の面接。年末年始に実施。(最近は年始の傾向)
- 合格率は一次・二次ともに20%くらい。合格率は上昇傾向にあり、受かりやすくなっている。
詳細について、解説していきます。
この記事を書いている僕はこんな人です。
筆者について
- 現役の中小企業診断士
- 2年で合格(一次試験は一発合格)
- プロコン塾も卒業
それではさっそくいきましょう!
※目次をポチっとすると、項目にとべます↓
Contents
一次試験の概要
一次試験の概要について解説します。
受験資格はなし
年齢や学歴などの制限はありません。誰でも受けられる資格です。
試験形式はマークシート
マークシートによる選択形式です。
まぐれ当たりもあります。選択肢の絞り方などのテクニックも重要になります。
科目は7科目
一次試験の科目は7科目です。
一次試験の科目
- 経済学・経済政策
- 財務・会計
- 企業経営理論
- 運営管理
- 経営法務
- 経営情報システム
- 中小企業経営・中小企業政策
日程は例年夏に実施
例年8月上旬に実施し、9月に合格発表があります。
最新の日程
試験日:2023年8月5日㈯、8月6日㈰
合格発表日:2023年 9月5日㈫
試験の時間割は次の通りです。
月日
|
試験時間
|
配点
|
試験科目
|
---|---|---|---|
一日目(土)
|
9:50 ~ 10:50 60分 | 100点 | A経済学・経済政策 |
11:30 ~ 12:30 60分 | 100点 | B財務・会計 | |
13:30 ~ 15:00 90分 | 100点 | C企業経営理論 | |
15:40 ~ 17:10 90分 | 100点 | D運営管理 ( オペレーション・マネジメント ) | |
二日目(日)
|
9:50 ~ 10:50 60分 | 100点 | E経営法務 |
11:30 ~ 12:30 60分 | 100点 | F経営情報システム | |
13:30 ~ 15:00 90分 | 100点 | G中小企業経営・中小企業政策 |
試験地は北海道~沖縄
札幌から那覇までの8地区で行われます。
一次試験の試験地
札幌・仙台・東京・名古屋・金沢・大阪・広島・四国・福岡・那覇の 10地区
【朗報!】2023年度より、金沢、四国が加わりました!
合格基準は全体で60%以上
簡単に言うと次の通りです。
要するに…
- 4割以下の科目がなく、
- 全科目平均が6割以上、なら合格
中小企業診断協会から引用します。
①第1次試験の合格基準は、総点数の60%以上であって、かつ1科目でも満点の40%未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。
②科目合格基準は、満点の60%を基準として、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。
なお、一次試験には科目合格の制度があり、一発で合格する必要はありません。
詳しくは本記事後半をご覧下さい。
受験料は14,500円
受験料は14,500円です。
※2022年から値上げしました。
合格率の推移
一次試験は年度により合格率の上下があります。
一次試験合格率推移
一次試験の合格率はだいたい20%程度です。
最近は国の方針もあり、合格率が上昇傾向にあり、30%程度となっています。
年度 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 |
合格率 | 51.30% | 31.70% | 16.20% | 15.70% | 22.20% | 22.30% | 18.90% | 23.40% | 24.10% | 15.90% | 16.40% | 23.50% | 21.70% | 23.20% | 26.00% | 17.70% | 21.70% | 23.50% | 30.20% | 42.50% | 36.40% | 28.94% |
科目別の合格率推移
ポイントは次の通りです。
科目別合格率のポイント
- 経済学や経営情報システムは合格率が比較的安定している
- それ以外は年度により1ケタから30%超まで、大きく開きがある
- 経営法務は全体的に合格率が低め
グラフにするとこんな感じです。
こまかく見たい人は下表をご参照ください。
科目 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 |
運営管理 | 3.1% | 25.8% | 22.8% | 9.3% | 18.5% | 16.1% |
企業経営理論 | 9.0% | 7.1% | 10.8% | 19.4% | 34.7% | 17.3% |
経営情報システム | 26.6% | 22.9% | 26.6% | 28.7% | 10.6% | 18.5% |
経営法務 | 8.4% | 5.1% | 10.1% | 12.0% | 12.8% | 26.9% |
経済学・経済政策 | 23.4% | 26.4% | 25.8% | 23.5% | 21.1% | 10.5% |
財務会計 | 25.7% | 7.3% | 16.3% | 10.8% | 22.4% | 13.3% |
中小企業経営・政策 | 10.8% | 23.0% | 5.6% | 16.4% | 7.1% | 10.9% |
二次試験の概要
二次試験の概要を解説します。
受験資格は一次試験の合格者
ざっくり言うと一次試験の合格者です。受験資格の有効期限は2年間あるため、前年の合格者も二次試験を受けられます。
ポイント
- その年の一次試験に受かった人
- 前の年の一次試験に受かった人
コロナなどの状況により変わるため、正確には中小企業診断協会の発表をご覧下さい。
試験形式は2段階
筆記試験と口述試験に分かれます。
筆記試験
各問題15~200文字の論述式(4科目)
口述試験
筆記試験の内容などについて、10分程度の面接
日程は秋~年末年始にかけて
筆記試験・口述試験は秋から年末年始にかけて行われます。※近年は遅めの傾向
筆記試験は秋
例年10月下旬に実施しています。合格発表は12~1月となります。
筆記試験の最新日程
試験日:2023年10月29日㈰
合格発表日:2024年 1月11日㈭
口述試験は年末年始
例年12月~1月に実施しています。合格発表は1~2月です。
口述試験の最新日程
試験日:1月21日㈰
合格発表日: 1月31日㈬
※2021年、2022年度に続き2023年度も口述試験の実施が1月と、遅めの傾向にあります。今後もこの傾向は続くと思われます。
筆記試験は4科目
筆記試験の科目は以下の通りです。
二次試験の科目
- 事例Ⅰ(組織・人事)
- 事例Ⅱ(マーケティング)
- 事例Ⅲ(生産)
- 事例IV (財務会計)
時間割は次の通りです。
日程 | 試験時間 | 配点 | 試験科目 |
10月下旬 | 09:40 ~ 11:00 80分 | 100点 | A中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 I(組織人事) |
11:40 ~ 13:00 80分 | 100点 | B中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 Ⅱ(マーケティング) | |
14:00 ~ 15:20 80分 | 100点 | C中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 Ⅲ(生産) | |
16:00 ~ 17:20 80分 | 100点 | D中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 Ⅳ(財務会計) |
休憩時間はそれなりにあるものの、80分の筆記試験×4を一日でこなすのはけっこう大変です。
試験地は北海道~九州
札幌から福岡までの7地区で行われます。
二次試験の試験地
合格基準は60%以上
合格基準は一次試験とほぼ同じです。
筆記試験
筆記試験の合格基準は一次試験と同じく、4割以下の科目がなく、全科目平均が6割を超えていれば合格します。
筆記試験の合格基準
- 4割以下の科目がなく、
- 全科目平均が6割以上、なら合格
口述試験
中小企業診断協会から引用すると次の通りです。
口述試験における評定が60%以上であること
この「評定」の具体的なは明らかではありませんが、口述試験の合格率は99%なので、あまり気にする必要はありません。
受験料は17,800円
二次試験の受験料は17,800円です。
※2022年より値上げしました。
合格率推移
合格率は筆記・口述合わせて20%くらいです。
筆記試験
筆記試験の合格率は20%くらいです。年によるブレはあまりありません。
詳しく知りたい人は下表をご参照ください。
|
口述試験
口述試験の合格率はほぼ100%です。
グラフにすると合格率の高さがよく分かりますよね…。
念の為、表も下記します。
年度 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
受験者数 | 628 | 651 | 714 | 648 | 704 | 806 | 800 | 877 | 955 | 927 | 794 | 1,220 | 915 | 1,190 | 944 | 842 | 830 | 906 | 1,091 | 1,175 | 1,605 |
合格者数 | 627 | 638 | 707 | 646 | 702 | 805 | 799 | 875 | 951 | 925 | 790 | 1,220 | 910 | 1,185 | 944 | 842 | 828 | 905 | 1,088 | 1,174 | 1,600 |
合格率 | 99.84% | 98.00% | 99.02% | 99.69% | 99.72% | 99.88% | 99.88% | 99.77% | 99.58% | 99.78% | 99.50% | 100.00% | 99.45% | 99.58% | 100.00% | 100.00% | 99.76% | 99.89% | 99.73% | 99.91% | 99.69% |
中小企業診断士難易度
中小企業診断士の難易度について解説します。
合格に必要な勉強時間は約1000時間
勉強時間についての記事にもまとめていますが、診断士試験に合格するためにはだいたい1000~1200時間くらい、期間にして2~4年程度の勉強時間が必要とされています。
実際に僕は1200時間くらい勉強し、2年間で合格しました。
それなりの時間がかかりますので、しっかり準備して望む必要があります。
他資格と比べた難易度
中小企業診断士は難関資格に位置づけられます。他の資格と比べると社労士くらい。
勉強時間の比較には以下の図をご覧下さい。
(「非常識合格法(古森 創)」より)
合格に必要な時間は社労士や1級建築士と同じくらいです。
弁護士や会計士といった超難関資格よりはカンタンで、簿記1級よりは難しい、といったイメージです。
働きながら取れる資格
中小企業診断士の魅力のひとつは、働きながら合格できる資格ということです。
弁護士や会計士などのように、何年も勉強に専念する必要はありません。
業種別の記事にまとめている通り、合格者の9割は社会人です。
診断士試験の受験フロー
中小企業診断士試験は科目合格制度があったり有効期限があったり、分かりづらいです。
受験フローをチャートにまとめてみた
わかりやすくシンプルなチャートにまとめました。
科目合格については次の項で解説します。
科目合格とは
中小企業診断士には科目合格制度があります。有効期限付きですが、利用することでチャンスが増えます。
制度概要とメリット・デメリット
制度概要とメリットなどについて解説します。
制度概要
簡単に言うと次の通りです。
簡単に言うと…
メリット
科目合格を使うメリットは次の通りです。
科目合格のメリット
- チャンスが増える
- 複数年で計画的に勉強できる
- 年間の勉強時間を平準化できる
- 二次試験の勉強時間を確保できる
- 履歴書に書ける
二次試験が苦手な僕としては、二次試験の勉強時間を確保できるのはメリットと思います。
一次試験から二次試験までの準備時間は2ヶ月強しかありません。
一次試験の一発合格を狙うと、8月まで一次試験の準備で手一杯になります。一次試験直後から準備して合格するのは大変です。
デメリット
一方でデメリットは次の通りです。
科目合格のデメリット
- 地雷科目が出た時に対応しづらい
地雷科目とは、例年に比べ急激に難化した科目を指します。例えば、2018年の経営法務(合格率5.1%)など。
診断士試験ではたまにあります。
科目合格を利用すると、「その科目を除いた総得点の60%」が合格基準になります。
例えば2科目を科目合格して免除申請したすると5科目の扱いとなり、60点×5科目=300点が合格基準となります。
つまり、科目合格を使えば使うほど、残りの科目で確実に60%を取らないといけない状況になります。
極端な話、6科目で科目合格を利用した場合は、残りの1科目で必ず60点以上とらなければなりません。
残した科目がたまたま地雷科目になってしまうこともあります。
受験科目が多ければカバーできる可能性も増えますが、受験科目が少ないとカバーしきれません。
そのため、使い所は考える必要があります。
有効期限は3年間
科目合格の有効期間は、合格した年を含めて3年間。例えば2020年に合格したら2022年まで有効です。
一次試験の全科目合格となった場合に、科目合格の効力が消滅します。
履歴書に書ける
科目合格の有効期限内に限り、履歴書に記載することができます。
例えばこんな感じです。
2022年度中小企業支援科目合格者(企業経営理論)
2021年の4月から認められた制度で、中小企業診断士を増やしたい国の方針で履歴書に記載できるようになりました。
また、一次科目全科目の合格者も「XX年度中小企業診断修得者」として記載することができます。
科目免除とは?
他の資格を有していると、一部の科目については免除することができます。
対象科目は4科目
対象の科目は次の通りです。
対象科目
これらの科目について、一定の資格や経験を有していると免除されます。
例えば公認会計士や税理士なら財務会計が、弁護士なら経営法務が免除されます。
詳しくは中小企業診断協会のサイトをご覧ください。
科目免除は利用するべき?
科目免除を利用するべきかは場合によります。
科目免除を申請するとその科目を除いた総得点で60%以上を取らないといけません。
本来であれば稼ぎ頭となるはずの科目を自ら手放してしまうことになるので、もったいないともいえます。
合格に有利になる資格や条件ってある?
合格に有利になる資格や条件についてまとめました。
僕の持っていた資格
僕が一次試験受験時に有していた資格は次の通りです。
僕が持っていた資格
- 簿記二級
- ビジネス実務法務検定2級
この2つの資格のおかげで財務会計と経営法務は僕の稼ぎ頭となりました。
もし資格を持っている人はだいぶ有利になりますので、自信を持ちましょう。
その他、ITパスポートや情報処理技術者試験などの保有者は経営情報システムが有利になるようです。
年齢は若いと有利
年齢別の合格率の記事に書きましたが、合格するには年齢は若ければ若い方が有利です。
特に二次の筆記試験では年を重ねるごとに顕著に合格率が低下していきます。
80分を4コマ立て続けに受験する、という体力面がひとつの理由です。
また、経験が先入観となってしまうこともあります。「こんなに上手くいくはずない」とか「現実的には…」とか考え始めたら要注意です。当時20代の僕ですら先入観があったので、ベテラン社会人となれば尚更でしょう。
詳しくは年齢別の合格率の記事にまとめました。
業種はバラバラだが金融機関が多い
合格者の業種では金融機関関係者の合格率が高いです。実際に診断士活動をしていると、金融機関で働いている診断士は多いです。
一方で、教育・研究関連で働く人の合格率は低めです。
詳しくは業種別合格率をまとめた記事をご覧ください。
実は二次試験以外のルートもある
中小企業診断士の登録までには一次試験・二次試験に合格するのが一般的ですが、それ以外のルートもあります。
養成課程
二次試験の代わりに「養成課程」を経由して登録することができます。
養成課程とは、中小企業大学などの教育機関を通じた登録方法です。半年から2年ほどの訓練を受けることで、二次試験を受けずに中小企業診断士に登録できます。
養成課程の一覧はこちらをご参照ください。
養成課程のメリット、デメリット
メリット
養成課程のメリットは次のとおりです。
メリット
- 二次試験を受ける必要がない
- 実践スキルを積むことができる
- 人脈を作ることができる
二次試験の合格率は20%です。1年に1回しかないことを考えると結構シビアです。
養成課程は課題がハードとは聞きますが、脱落さえしなければ診断士になれるのは、二次試験で苦労した僕からすれば羨ましいです。
また、課題をこなすことで実践的なスキルを早期に身につけられるのも大きなメリットです。
デメリット
デメリットは次の通りです。
デメリット
- コストがかかる(200万円前後)
- 時間がかかる(半年〜2年)
- 働きながらの取得はハードルが高い
- 実習などがハード
なんと言っても最大のデメリットはコストです。200万円くらいはかかります。
僕の周りで養成課程出身の方もいますが、たいていは
- セカンドキャリアのためお金で時間を買う定年間際の人
- 会社や親など、スポンサーがいる人
一次試験突破のポイントは?
一次試験は7科目ありますが、効率的に合格するためには濃淡をつけることが大事です。
一次試験の分類
- 理解系か暗記系か
- 二次試験との関連性は高いか低いか
図にするとこのような形です。
理解系と暗記系に分ける
分類
僕は次のように理解系か暗記系かを分類しています。
分類
- 理解系:経済学、財務会計、企業経営理論
- 暗記系:経営情報システム、経営法務、中小企業経営・政策、運営管理
企業経営理論と運営管理がどちらに分類されるかは、人によって意見が分かれるかもしれません。
理解系は苦手にする人も多い
理解系はけっこう差がつきやすく、特に経済学と財務会計は抽象的ということもあり苦手とする人が多いです。
経済学と財務会計は個別に補講を設けるスクールもあります。
理解系科目はしっかりと対策しましょう。
対策①図解したり手を動かしてみる
具体的な対策は、図解してみることです。
たとえば経済学のISLM曲線など、図を実際に書いてみることで理解しやすくなります。
対策②空想のエア講義をすること
また、人に説明するのも有効です。
人に説明するのが恥ずかしい人は、誰かに説明するつもりで空想のエア講義をすることも有効です。
二次試験との関連性が高いものを
一次試験の科目のうち、時間をかけるべきは二次試験との関連性の深い科目です。
二次試験の関連が高い科目
- 財務会計
- 企業経営理論
- 運営管理
この3科目は二次試験にも直結しているので、しっかり勉強しておくことで二次試験対策も楽になります。特に財務会計を苦手なままにしてしまうと、二次試験で地獄をみます。
勉強時間をまとめた記事に科目別の勉強時間も記載しましたので、詳しくはそちらをご覧下さい。
アウトプットを回す
知識はアウトプットしてこそ記憶に定着しやすいです。
コツは次の通りです。
アウトプットのコツ
- ハズレ選択肢のどこが違うのかも含めて理解すること(まぐれ当たりを見逃さないこと)
- スキマ時間にこまめに復習すること
特に復習については「エビングハウスの忘却曲線」に沿うと効率的です。
エビングハウスの忘却曲線とは、「1日以内(24時間以内)」、「1週間以内」、「1ヶ月以内」にそれぞれ復習をすることで記憶に定着しやすくなるというものです。
まずは翌日のスキマ時間に復習するクセをつけましょう。
二次筆記試験突破のポイントは?
二次試験のポイントをかんたんにまとめます。詳しくはこちらの記事も読んでみてください。
事例Ⅳ(財務会計)の特訓
財務会計は一次でも二次でも鬼門ですが、特に二次試験では事例Ⅳの攻略がカギとなります。
理由は①苦手とする人が多く差がつきやすいこと、および②比較的自習しやすいこと、があげられます。
二次試験は独特の「つかみづらさ」があります。
そもそも、協会から模範解答が示されません。各スクールでも解答が割れることもザラです。
すると、こんな不安が浮かびます。
正解か不正解かがわからないと、復習のしようがありませんし、モヤモヤしてメンタル的にもよくありません。
その点、事例Ⅳ(財務会計)は唯一定量的な解答があるため、合格点が取れそうか分かりやすく、勉強しやすい科目ともいえます。
一次試験知識の整理
つかみどころのない二次試験ではありますが、実は解答根拠は2パターンしかありません。
ひとつは与件文(問題文)です。もうひとつは一次試験の知識です。
僕が二年間LECに通い40万円を投じて学んだ一つのコツなのですが、出題者はこのような思考プロセスに沿って出題しています。
そのためにも、ファイナルペーパーなどで一次試験の知識を整理しておくと、復習や直前の見直しに便利です。
読む・練る・書く
二次試験に重要なのは、「読む力」「練る力」「書く力」の3つの力です。
つまり、素早く正しく情報を集め、ヌケモレなく解答骨子を構成し、適切な表現に落とし込む力です。
この3つの力を伸ばすコツは二次試験対策の記事に記載しましたので、興味がある人はご覧下さい。
口述で対策すべきこと
口述試験は二次試験の内容について、10分程度の面接です。
合格率は99%です。そのため、特別な対策がなくても大丈夫です。きちんと試験会場に辿り着けるようにしましょう。
不安な人は、二次試験が終わった時に再現答案を作っておきましょう。
自分がどのように回答したのかも含め頭に入っていると、当日焦らずに済みます。
おすすめの参考書
独学の場合はもちろん、スクールに通っている場合でも補助教材として参考書は必要です。
一次試験の王道参考書はスピテキ、二次試験の王道参考書はふぞろいです。
詳細は参考書についての記事をご覧下さい。
おすすめの通信講座
僕がもし受験し直すなら通信講座を使います。通学よりも圧倒的に安く、独学とそれほど費用も変わらないからです。
安く抑えたい人、二次対策もやりたい人など、タイプ別にオススメの通信講座をまとめた記事を作りましたので、詳しく知りたい人はどうぞ。
まとめ
ここまでの内容をまとめます。
本記事のまとめ
- 一次試験は全部で7科目。毎年8月頃に実施。
- 二次試験は筆記と口述に分かれる。
- 筆記試験は全部で4科目。毎年10月頃 に実施。
- 口述試験は10分程度の面接。年末年始に実施。(最近は年始の傾向)
- 合格率は一次・二次ともに20%くらい。合格率は上昇傾向にあり、受かりやすくなっている。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
本サイトでは、中小企業診断士の取得から活用までを応援しています。
中小企業診断士関連の記事を現役診断士である僕目線で書いていますので、よかったら他の記事も読んでくれると嬉しいです!
それではまた!